grbl1.1+Arduino CNCシールドV3.5+bCNCを使用中。
BluetoothモジュールおよびbCNCのPendant機能でスマホからもワイヤレス操作可能。
その他、電子工作・プログラミング、機械学習などもやっています。
MacとUbuntuを使用。

CNCマシン全般について:
国内レーザー加工機と中国製レーザー加工機の比較
中国製レーザーダイオードについて
CNCミリングマシンとCNCルーターマシンいろいろ
その他:
利用例や付加機能など:
CNCルーター関係:



*CNCマシンの制作記録は2016/04/10〜の投稿に書いてあります。


2017年2月9日木曜日

IPカメラによる加工状況の監視(bCNCのIPカメラ化)

現在Bluetoothで、MacBook上のbCNCからCNCマシンを操作しています。同時にbCNCのPendant機能でスマホからも操作ができるので便利です。
あとは、加工中の状況(特にレーザー加工/目に危険なので)をカメラで監視できればいいと思って、Webカメラを設置できないかと考えていました。
USBケーブルでCNCマシンとMacBookをつなげていれば、Webカメラ(USB接続)で監視が可能です。例えば、以下のようなもの、

USBエンドスコープ:
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AliExpress.com Product - Free shipping! 6LED HD 720P 1M / 2M / 5M WiFi Endoscope Waterproof Inspection Camera for ios and Android PCWifiエンドスコープ:2571円(1m)、2713円(2m)、2929円(5m)、送料無料。Wifiモジュールがついているので便利そうです。Wifiモジュールから外せばUSBカメラとしても使えると思います。
全体がコンパクトなWifiカメラなら、 AliExpress.com Product - 20pcs Mini DV Wifi Camera Q7 Cam 720P HD DVR Wireless IP Camera Video With IR LED Pocket-Size Remote By Phone Wholesale 1840円(送料込み)幅23mm、高さ43mmくらいなのでCNCマシンのどこにでも設置できそうです。
bCNCのカメラ機能:ひとつ気になるのは、bCNCにはOpenCVを使ったカメラ機能があり、パソコンとUSBカメラで接続していないと使えません。つまりWifiエンドスコープからbCNCには取り込めないということです。単なる監視として使うならWifiエンドスコープがとても便利そうですが、少し残念。

BluetoothカメラやワイヤレスUSB:そうなると、BluetoothカメラがあればワイヤレスかつbCNCにも取り込めるのではないかと探しましたが案外ない。Bluetoothも進化しているようですが、カメラなどのストリーミング映像には向いていないらしい。どちらかというとストリーミング映像はWifiが得意らしいです。通信速度の違いだと思います。Bluetooth3.0から通信速度が上がったので不可能ではないようですが、あまり機器類を見かけないし、当然安価にもならないはず。同様に、ワイヤレスUSBも数年前にはありましたが、下火になったようで、これも機器類を探すこと自体難しい。
やっぱりWifiカメラ:ワイヤレスのカメラといえば、現在はWifiが主流となってしまいます。例えば、スマホのカメラから、パソコンにwifiを通して映像を流すということも、アプリがあればすぐにできます。以前、スマホからパソコンに映像を送るだけなら、AirMoreというので簡単にできました。
パソコンのブラウザ上ではこんな画面。いわゆるスマホ画面のミラーリングという機能です。このほかにもスマホからいろんなデータ転送もできるので便利です。
スマホにアプリをインストールして、あとはパソコンのブラウザでWifi通信という感じです。

いくつかアプリを試しましたが、以下のIP Webcam(Android版)というアプリが便利そうでした。
これはタブレット(スマホも可)から流している映像をパソコンのブラウザ上で見ているところです。
操作画面は先ほどのAirMoreに比べるとシンプルです。このアプリはどちらかというとカメラに重点が置かれているようで、画質などいろんな設定が可能です。



解像度、前面背面カメラ切り替え、露出、ズーム、フォーカス、上下左右反転など様々なことがパソコンからも操作できます。また、ローカルネットワークだけでなく、外出先からも見る設定もできるようです。さらに便利なのは、

このように直接アクセス可能なアドレスが載っており、ストリーミング映像ならIPアドレス:ポート/videoというところへアクセスすればMJPEG、連続したJPEG画像取得するなら、IPアドレス:ポート/shot.jpgへアクセスということです。ブラウザで192.168.3.2:8080/shot.jpgにアクセスして見ると、
こんな感じで、シンプルに画像だけ取り出すことができます。これはJPEG画像ですが、画面を更新し続ければ動画にもなるようでした。おそらくスマホでの動画をブラウザからリクエストしてその都度最新画像を読み込んでいるということだと思います。
状況的にはこんな感じ。タブレットをバイスに立てかけています(はさみこんではいません)。ワイヤレスなので好きなところに置くことができますが、できれば本体に取り付けたい。映像については連続するJPEG画像なので、Pythonで読み込むプログラムも難しくなさそう。もしかしたらbCNCへも取り込めるかもしれないという可能性がアップしてきました。

Python-OpenCVで実験:bCNCはPythonで書かれているため、そしてbCNCのカメラ機能はOpenCVを使っているため、Python-OpenCVで先ほどのストーリミング画像を取り込めないか試して見ました。多少PythonもOpenCVも触ったことはあるのですが、基本的にどちらも初心者です。とりあえず、Python-OpenCVのGetting Startedから見てみることにしました。いくつかのチュートリアルがあり、まずは静止画像の読み込みと表示方法、そして動画の読み込みと表示方法という感じです。
import numpy as np
import cv2

img = cv2.imread('messi5.jpg',0)
cv2.imshow('image',img)
k = cv2.waitKey(0)
if k == 27:         # wait for ESC key to exit
    cv2.destroyAllWindows()
elif k == ord('s'): # wait for 's' key to save and exit
    cv2.imwrite('messigray.png',img)
    cv2.destroyAllWindows()
どうやらcv2.imread()とcv2.imshow()でできるようです。画像ソースをcv2.imread()に入れればいいだけのようで、そのまま先ほどのhttp://192.168.3.2:8080/shot.jpgを入れてcv2.imshow()で表示しようとしたのですがダメです。
import numpy as np
import cv2

cap = cv2.VideoCapture(0)

while(True):
    # Capture frame-by-frame
    ret, frame = cap.read()

    # Our operations on the frame come here
    gray = cv2.cvtColor(frame, cv2.COLOR_BGR2GRAY)

    # Display the resulting frame
    cv2.imshow('frame',gray)
    if cv2.waitKey(1) & 0xFF == ord('q'):
        break

# When everything done, release the capture
cap.release()
cv2.destroyAllWindows()
VideoCaptureクラスの方でも試して見ると、やはりcv2.VideoCapture()にIPアドレスを入れてもエラーが出ます。Python2.7なのでOpenCV2.4を使用中。というのは、bCNCがPython3に対応していないため。どうやらOpenCV3にすれば、URLを入れても大丈夫らしい。惜しい。色々調べて見ると、OpenCV2.4ではネットワーク上の画像などを読み込むには、この方法ではダメらしい。

# coding: UTF-8
import cv2
import numpy as np
import urllib
import sys

ipAddress='http://192.168.3.2:8080/shot.jpg'

def readImg(ip):
   req=urllib.urlopen(ip)
   data=req.read()
   byteData=bytearray(data)
   arr=np.asarray(byteData, dtype=np.uint8)
   return cv2.imdecode(arr,1)

while True: 
   img = readImg(ipAddress)
   if len(img) > 0:
      h, w = img.shape[:2]
      halfImg = cv2.resize(img, (w/2,h/2))
      cv2.imshow('IMAGE',halfImg)
   else:
      print 'no image'
      sys.exit()
      break
   if cv2.waitKey(1) & 0xFF == ord('q'):
      break

cv2.destroyAllWindows()

その後、いろいろエラー続出でかなり悩みましたが、なんとかIPカメラから画像を取り込んでPythonで表示することができました(上記コード)。たったこれだけのコードですが、外部から取り込んだデータをデコードする必要があるみたいで、その方法に気づくのに時間がかかり、なおかつ普通の読み込みではしないような手順があったり、一行ずつ確かめては書き直したりしていました。
追記: その後もPythonをいじってましたが、Pythonではdefの外側の変数(グローバル変数)は、def内にはそのままでは通らないようで、def内でglobalを書かないといけないということがわかりました。Pythonはちょっと癖があっていちいち調べないといけないので難しいです。
これはPython-OpenCVによる映像の読込み/表示画面。シンプルに映像だけ取り出せることができました。

手順としては、VideoCapture()の代わりに、urllib.urlopen()でインターネットなどネットワーク上にあるデータをリクエストして受け取り、その配列データをバイトデータ配列へ、そして符号なし8ビット配列、さらにはデコードもして映像画素に合わせた行列に変換して、ようやく読み込める状態になるようです。普通ならimread()など読み込むための関数一発でいけそうですが、そうではないという面倒な手順になっています。しかしデコードする関数などはPythonにあるため、手順を踏めばそれほど難しくはありません。しかし、それぞれが何をしているのか、パラメータは何なのかなど、Documentationも見ながら理解していかないとエラーばかり出てしまいます。
*尚、このようなことを可能にするには、PythonのほかOpenCV、NumPyなどのインストールが必要です。


bCNCへ取り込み:
次は、これを元にbCNCのコードを改造していかなければなりません。bCNCのCamera.pyを開いて見ると、基本的にUSBカメラから映像を取り込んでいるためか、OpenCVのVideoCaptureを使っていました。これは先ほどの動画に関するチュートリアルでも見た方法ですが、今回はVideoCaptureを使わないで、映像(連続するJPEG画像)を取り込む方法(上のコード)でやりたいと思います。というか、その方法しかまだ知らないので。VideoCaptureを使ってMJPEGを取り込めれば簡単そうだけど、OpenCV2.4だと多分できない。 だいたいこの辺のQ&AサイトGitのここなどを参考に試行錯誤していました。
追記: MPEGの場合、IPアドレス:ポート/video?.mpegにアクセスすればいいようで、このサイトに書いてありました。mpegやjpegは1フレームごとに開始マーカー、終了マーカーがあり、それを手掛かりにデータを読み取るようです。

これが、bCNCのCamera.pyの中身です。いろいろいじっている最中。当然バックアップは取ってあります。IPアドレスからの画像取り込みのため、手順が違ってちょっと面倒です。すぐエラーが出ます。
数時間後、とりあえず画像を取り込む所まではできました(やや強引に)。
もともと、bCNCのPendant機能でカメラ映像を他の端末でモニタリングできるのですが、それも可能でした。つまり、IPカメラ(スマホ)の映像をbCNCを通してMacBookに橋渡しさせ、また別の端末(タブレット)からMacBookのIPアドレスにアクセスして、その映像を見るということです。当然、映像配信元のIPカメラ(スマホ)のIPアドレスに直接アクセスして見ることもできます。
まだ、bCNC内の画像調整(画像サイズや角度)のパラメータとはつなげられていないので、きちんとは機能していません。 bCNCのProbe Camera Alignment(OpenCVを使った位置決め機能)を試したことはないのですが、できればこの機能にUSBカメラのみならずIPカメラも接続可能にして使えればと思っています。もう少しプログラムの改造には時間かかりそうです。というか、Pythonに慣れていないので、かなり疲れてきたという感じです。
予定としては:

・bCNCにおいてIPカメラからの映像を読み込めるようにする(現在ここ)
・読み込んだ映像のサイズや角度の調整ができるようにbCNCのパラメータにつなげる
・USBカメラとIPカメラの両方を使えるようにする 
・USBカメラとIPカメラ切り替えボタンやIPアドレス入力欄をつくる

ここまでできれば便利だけど、かなりめんどくさそう。


IPカメラについて:
プログラムの方は少しずつ改造していきますが、IPカメラの方も考えています。とりあえず手っ取り早いのが、スマホやタブレットをCNCマシンのヘッド近くに置いておくことですが、できれば小型なカメラを設置したいと思っています。WifiといえばESP8266が安価なので、それにカメラモジュールをつけて、スピンドル先端付近に取り付けられるのが理想です。
AliExpress.com Product - V3 4 M bytes (32 Mbits) FLASH Lua NodeMcu placa de desarrollo de Redes WIFI Basado ESP8266 con firmwareESP8266:341円(送料込み)これに以下のようなカメラモジュールをつければ、Wifiカメラとして使えます。

AliExpress.com Product - New OV7670 VGA Camera Module Lens CMOS 640X480 SCCB w I2C Interface Auto Exposure Control Display Active384円(送料込み)これは前回調べましたが、AudCamのGitにArduino用ライブラリなどあります。あるいはInstructables追記:どうやらこの安価なOV7670はFIFOなし(バッファメモリなし)らしく、接続してもかなり遅いフレームレートになるようです。FIFOありの以下のようなモジュールが扱いやすいと思います。
AliExpress.com Product - High Quality with FIFO CMOS Camera Module OV7670 Sensor Module Microcontroller Collection Module 1374円(送料無料)、FIFOつきOV7670カメラモジュール。


  AliExpress.com Product - Free shipping ESP32-T Shield ESP32-Bit Development Board Compatible For ESP-32S Bluetooth WiFi Module ESP32S Wireless Board810円(送料込み)、追記:これはシールドだけでした。さらにこのESP32はWifiだけでなくBluetoothもついているようなので、もしかするとBluetoothカメラも可能かもしれません。ESP8266の上位機種といったところ。少し高価ですが、スペックに対してはかなり安い。秋月にもチップだけ700円で売っています
IPカメラ化についてはまた作業が進んだら報告します。

memo:Reading and Writing images and Video(OpenCV)python-opencv-ipcam.pyTo get mjpeg from "http://192.168.3.2:8080/video?.mjpeg"  To get images from "http://192.168.3.2:8080/video?action=stream"   pip install requests

2017年2月5日日曜日

Android GRBL Controller(スマホアプリ)

Android用スマホアプリのGRBL Controllerを見つけたので試してみました。
Instructablesに使い方が載っています(これを見るとこのアプリはGrbl0.9用?)。

まだBETA版のようです。スマホなので当然ワイヤレスですが、WifiではなくBluetooth通信のようです。以前CNCマシンにはBluetoothモジュールをつけておいたので、それを使って通信できそうです。
今はどちらかというとWifiモジュール(EPS8266など)が人気だと思います。数年前にワイヤレスUSBというのも一瞬でて、いつの間にか消えてしまいましたが、Bluetoothはまだいろんな機器に使われているので大丈夫そうです。
AliExpress.com Product - Free shipping! JY-MCU anti-reverse Bluetooth serial pass-through module, wireless serial, HC-05, master-slave 6pin for arduinoAliExpressだとBluetoothモジュールは341円(送料無料)で売ってますね。昔買った時の1/10以下の値段です。IoTによく使われているWifiのESP8266も300〜500円くらいです。いろんなテクノロジーがかなり安くなってきました。

接続開始:
まず、CNCマシンのBluetoothモジュールとスマホをペアリング。特にパスワードは設定してないのですが、パスワード(パスキー)要求画面が出てきて、設定していない場合は0000か1234を入れろと。0000はダメだったので1234を入れたらペアリング成功。

この画面をタップすると、スマホとペアリングしてあるBluetooth機器のリストが出てきて、その中から選択。この画面はもうすでに接続された状態です。

操作開始:

早速ジョグボタンを押してみると、UnlockもしくはMachine startを押せと出てきます。

Machine startを押すとロック解除、さらにこのように赤いEmergency Stopボタンになります。
そこでジョグボタンを押すと、あっさり動きました。おお、これはすごい。パソコンなしで、CNCマシンを動かしているということです。
下の方には、ホーミングなどのボタンもあります。
さらに上部にある他のタブを見ていくと、

ここは、Gコードファイルを読み込ませるところのようです。CloudにGコードファイルを上げて
おけば、すぐにここから作業ができそうです。ファイルの読み込ませ方はここに書いてありました。スマホのSD Cardにファイルを入れておかなければならないようです。しかもサブフォルダなどに入れず、ルートディレクトリ(トップの階層)に置かないといけないようです。
Single Blockボタンは、Gコードを1行ずつ実行するようです。Cycle Startは一気に最後までGコードを実行するようです。簡単なサンプルで試して見ると、Single Blockで1行ずつ実行させれば最後までいけましたが、Cycle Startだと途中で止まってしまいました。読み込みバッファあたりに問題があるのでしょうか?メモリー不足?

ここでは、Gコードを手入力できます。ためにし$$を入力するとGrblの設定が出てきました。しかし下の方にスクロールできない。

ここはGコードの中身を確認できるところのようですが、まだ使えないようです。

そして最後はマシン設定用画面です。先ほどのGコード入力画面でもできますが、ここで各項目に対応したパラメータを入力できるようになっています。

ということで、いまどきは何でもスマホという感じです。
bCNCのPendant機能やLaserweb3でもスマホから操作はできますが、パソコンがホストになる必要があるので、スマホはあくまでサブという位置付けです。しかし、このスマホアプリは、本当にスマホだけで操作できるというところがすごい。
画面が小さいので操作性は良くないかもしれないけれど、CNCも今やスマホゲームのような感覚で操作するということでしょうか。

6軸用アプリも:
さらには、6軸用のアプリもあります。新しいバージョンでしょうか?


しかしGRBLは3軸までしか対応していないけれど、本当に6軸も操作できるのでしょうか?

一応、操作画面には下の方にA Axis、B Axis、C Axisまであります。とりあえずソフト的には、6軸まで作っておいたということでしょうか。
まだこちらもBETA版なので、今後の進化に期待したいところです。

追記:
どうやらこの6軸アプリは、ArduinoMega2560用(6軸GRBLファームウェア搭載)に対応しているようです。
6軸ファームウェアをXloader(Win)、HexUploader(Mac)、Easy Flash Script(Linux)を使ってArduinoMega2560にアップロードすれば6軸CNCとして使えるようです(こちらに書いてあります)。
そもそもGrblControllerを開発していたZapmaker.orgがArduinoMega2560用に4軸用Grbl0.8〜も開発していたようです。Zapmakerの4軸用ファームウェア(Mega2560用)は、2014年を最後にGrbl-0.845までアップデートされています。おそらく、3軸では物足りない人たちのために、この6軸用ファームウェアが引き継いだ感じになったのかもしれません。

AliExpress.com Product - Free Shipping hc-06 HC 06 RF Wireless Bluetooth Transceiver Slave Module RS232 / TTL to UART converter and adapterもう少し安いBluetoothモジュールありました。327円(送料こみ)。
Bluetoothの親機と子機について:よくみるとこれはSlave(子機専用)かもしれません。多分、スマホが親機になればいいので大丈夫だとは思いますが、このページ上の方にあるBluetoothモジュール(341円)はMaster-Slaveと書いてあるので、親機・子機兼用なのかもしれません。調べて見ると、HC-05というのが親機にもなるタイプ、HC-06は子機専用らしいです。親子なら通信可能だけれども、おそらく子機同士は通信できないのかもしれません。スマホはBluetoothイヤホンなど接続できることから親機だと思うので、子機(HC-06)と通信はできるはずです。ただし、どちらも技適は通ってないので、原則的に国内での使用は認められていないということです(個人的に狭い範囲で使うなら大丈夫でしょう、まあよくある自己責任でということです)。 Amazonでも似たようなBluetoothモジュールが売ってます。これも中国からの配送だとは思いますが。
BluetoothモジュールとCNCシールドとの接続方法:
これは以前CNCシールドにBluetoothを接続実験した時の画像です。基本的に4本線で、CNCシールドTX端子---BluetoothRX端子(送信/受信)CNCシールドRX端子---BluetoothTX端子(受信/送信)CNCシールド5V端子---BluetoothVcc端子(電源:5V)CNCシールドGND端子---BluetoothGND端子(電源:GND)という感じでつなぎます。注意するところは、送信と受信という組み合わせになるようにTXとRXをクロス接続するところです。あとは、BluetoothモジュールがCNCシールドからの5V電源で大丈夫かどうか(3.3Vだったりしないか)。Grbl1.1のBaudrateが115200なので、それも合わせておいた方がいいのかもしれません。このアプリは実際のところGrbl0.9用で、InstructablesにはBaudrateを9600に変えろと書いてありますが、デフォルトのBluetoothモジュールを使う場合ということでした(BluetoothのBaudrateを115200に変えるにはATコマンドを使って設定し直します)。
接続するには、Gコード送信ソフトでBluetoothモジュールのシリアルポートを選ぶだけです。通信自体はUSBケーブル接続の時と同様にシリアル通信なので同じように通信するだけです。ただし、BluetoothのTXとRX端子は、Arduino UnoのD0とD1端子と接続することになるので、Arduino UnoとパソコンをUSB接続してシリアル通信するときに干渉してしまいます(同じピンを使っているため)。Arduino UnoとパソコンがUSBケーブルを通して通信しあうときは、BluetoothのTXとRX端子を抜くか電源を抜いた方がいいと思います。また、通常Arduino UnoはUSBケーブルでパソコンから電源供給されているので、パソコンと切り離すと別途外部電源(DC7〜12V/1A程度のACアダプターなど)が必要となります。

2017年2月2日木曜日

Xbox360ワイヤレスコントローラーでジョグ操作(Mac版)

ゲーム用ジョイスティックで、CNCマシンのジョグ操作をするというのをネットでたまに見かけます。確かにパソコン以外にもジョグ操作できる装置があると便利です。
現状ではbCNCのPendant機能でWifiを介してスマホから遠隔操作可能ですが、たまたま昔購入したXbox360ワイヤレスコントローラー(Xbox本体は持っていない)があるのを思い出して、試しにできるかどうかやってみました。
ワイヤレスなのでCNCマシンのペンダントとしては便利そう。右側のドングルをMacBookにUSB接続して使います。MacだとMicroSoftのXboxとは相性悪そうですが、ネットで調べるとMac用のドライバもいくつかありました。Windowsならかなりあるはず。


いまだにAmazonでも売っているんですね。XboxOneというのは新しいタイプでしょうか。意外に高い。

ちなみにAliExpressでCNC用リモートペンダントを探すと以下のような感じ。
AliExpress.com Product - Free shipping Hot sell cnc part Manual Pulse Generator Ncstudio CNC Wireless Handwheel CNC RF Electronic Remote Pendant8226円(送料込み)、これは比較的安い方。大体は1万円以上。Macで使えるかは不明(たぶん無理)。Mach3用が多い。

Mac版ジョイスティック用ドライバ+キーマッピングソフト:
Xbox360コントローラーを認識させるドライバはあるのですが、キーマッピングでXbox360コントローラーをマウスやキーボードとして使ったり、さらには複合的なキー入力の使い方ができるものとなると少ない。それと、結構古いコントローラーでもあるので、ドライバも古かったりして現在のOSバージョンに対応していないなど。

360Controller
ここは現在でも更新してありGitにソースが置いてあることからも良さそう。

しかし、目的としていた複雑なキーマッピングまではできないみたい。オープンソースなので、ファイルを開いてコードを改造すればいいのかもしれないけど、もう少し探してみることに。
普通にゲームするには問題ないと思う。

Joystick Mapper
これは有料(600円)、説明など見る限りいろいろできそう。
プレステのコントローラでもいいかもしれないけど持っていない。

bCNCのPendant機能でスマホから遠隔操作できるので、必ずしも今回Xbox360コントローラで操作する必要もないということで、有料ソフトは保留。
しかし、無料ソフトだとやはり単純なものしかない。

次に見つけたのはこのソフト「ControllerMate」。無料ソフトだとらちがあかないので試しに、この有料ソフト($24.95)をダウンロードしてみました。おそらくトライアルか無料利用だと何かしらの制限があるはず。
説明を見る限りは、かなり複雑な設定ができるみたい。しかもアップデートも最近までされています。
こんな感じで、単純なモジュールを線でつないで複雑化していくタイプ。期待できそう。
ということでインストールして試してみました。

ControllerMateの使い方:
まず、Xbox360コントローラーには2個のアナログスティックと十字キー、そしてたくさんのボタンがあります。今回はせいぜい、
・アナログスティックでXY軸の移動(G91X10、G91Y10など)
・ボタンでロック解除($X)
というくらいでしょうか(以下)。

当然ホーミング($H)や加工原点復帰(G92X0Y0Z0)なども設定していいのですが、まだ本気で使うつもりもないので、とりあえず動けばいいという程度で。というのも、今まで通りbCNCのPendant機能で十分間に合うので。

この手の入力の場合、ボタンを押すと「$X(リターン)」という設定ができないといけない。通常のゲームパッド用ソフトだと、「Start」ボタン=「s」キー(キーボード上の)という1対1対応になっていて、連続した任意の文字列を入力設定できないものが多い。しかし、このControllerMateは、文字列も入力できるらしい。こんなのを探していました。無料でも一応使えるようです。対応機種コントローラーはここに書いてあります。Xbox以外にもたくさんあります。

設定方法:
まずプロジェクトの開始は、右側にあるProgramming Itemsの歯車マークのプルダウンメニューで、Create Programming Pageを選択。

そうすると、以下のようにNew Page1が出来上がり、グリッドの作業エリアが出てきます。

次に、接続してあるコントローラーのジョイスティックを動かすと、右側にあるモジュールが光って、対応するジョイスティックやボタンがどれなのかわかります。一つのジョイスティックはX軸とY軸の二つのモジュールに分かれてあります。それぞれをドラッグして作業エリア上にのせます。

最終的には、X軸だけをみると以下のようになります。それほど複雑ではありません。というかやっていること自体が単純なので。左に倒すと「G91X-10(リターン)」、右に倒すと「G91X10(リターン)」という内容です。
これらのモジュールは作業エリア上で右クリックをするとタブが出てくるので、その中から選んで配置していきます。以下から、それぞれのモジュールの説明です。

「Controller X-Axis」:
まず、これがコントローラのボタンやジョイスティックのどの部分かというモジュール。これに機能のモジュールを色々ぶら下げて行く感じ。コントローラーを接続しないと右側のリストに出てこないかもしれません。

「Range(ジョイスティック範囲設定)」:
これは、ジョイスティックをどのくらい倒すと(条件)どうしたいか(結果:出力)という入力範囲の設定(条件設定)。右クリックで以下のタブから選ぶと作業エリアに出てきます。

作業エリア上の「Range」モジュールを選択して画面右にあるInspector画面で内容を設定します。
これは、ジョイスティックX軸:左側に倒した時の設定です(縦:Y軸方向に動かす設定はまた別のモジュールでする必要があります)。左に倒したら、CNCマシンのヘッドも左に動くという前提とします。倒した量によってスピードが変わるようにしてもいいのですが、このジョイスティックではあまり細かく操作できないので、倒したら「G91X-10」で左に10mm移動するコマンドを一回投げるという設定にしようと思います。20mm動かしたいときは2回倒すということです。
青い水平バーで反応する範囲を調整します。中央付近は無反応にして、左側-32768〜-10000の時だけ反応する設定にしておきます。このジョイスティックはぴったり中央で止まることがないので、かなりゆとりを持って中央の無反応範囲をとっておきました。
同じように、今度は右側に倒した時の設定も必要になります。そのため「Range」モジュールが二つあります。
もちろん倒した量によって1mm、もう少し倒すと5mm、めいっぱい倒すと10mmという感じで細かく範囲を設定してもいいとは思います。そうすると、「Range」モジュールだけでも3つ、両側も含めて合計6個を「Controller X-Axis」モジュールにつなげることになります。ただ、無料だとモジュール数の制限があって、そこまで複雑化するには有料にしないとダメかもしれません。

「T(テキスト出力)」設定:(追記:改良策「Keystrokes」を使う方法はページ最後の方にあります)
次に、「Range」モジュールの反応範囲の時に出すコマンドを「T(テキスト出力)」モジュールで設定します。つまり、ジョイスティックを左に倒したら「G91X-10」という文字列を書き出すプログラムになるということです。
「T(テキスト出力)」モジュールは右クリックでこの場所↑にあります。また「T」モジュールを選択して、Inspector画面で設定します。
こんな感じで、空白欄に「G91X-10」と入れておきます。ONタブは、これがONになったら「G91X-10」が出力されるということです。OFFの設定は特にないのでスキップ。

Speedタブの方では、as fast as possibleにして、出力速めにしておきます。
このテキスト出力設定では、最後のリターンキーの入力ができないので、それは次の設定で。ラインフィードやキャリッジリターン記号を入れればいいのかもしれませんが、そのまま書き出しそうなので、以下の設定でやることにします。

「Single Key」設定:
「G91X-10」のあと「リターン」を押してGコード入力終了となるで、このリターンキーも忘れずに設定しておきます。
「Single Key」はこの場所にあります。
そしてまたInspector画面で設定します。
BehaviorはOne Shotで一回だけの出力にしておきます。Press and Holdにしてしまうと、リターンキーを連続出力してしまいます。
Open Keystrokes Paletteを押すと、小さいキーボード画面が出てきて、この中からリターンキーを選んで作業エリアにドラッグします。
これでモジュールは全部揃ったので、あとはモジュールの端子のような部分をドラッグして相手のモジュールにくっつけるだけです。同様にY軸方向も設定もします。

それと、最終的には画面左上にあるMaster Enable: ON、Helper: Runningにしないと機能しないかもしれません。クリックすれば、赤→緑に変わります。

出来上がり:
最終的には、ボタンでロック解除($X)もつけて、以下のようになりました。

無料利用の場合の制限:
無料利用の場合は以下のような制限があります。出力系のモジュール(building block)は10個までらしい。そのほかは無制限。今回の場合は、テキスト出力とリターンキー出力だけで10個あるので、これが限界っぽい。

それと無料の場合は、このソフトがバックグラウンドで動いている場合(他のソフトを使っている場合)20分で切れてしまうようです。フォアグラウンドにしていれば無制限。

Grbl1.1なら$J=コマンドでジョグ操作:
今回はGコードを使って「G91X-10(リターン)」:相対座標でX軸を-10mm移動させましたが、Grbl1.1からは、ジョグ操作は$J=コマンドでやった方がいいかもしれません。$J=コマンドはGコードとは別に制御されるので、実際のペンダントを使ってのジョグ操作に適しています。
$J=X10F800
という感じです。
単に、
$JX10
を入力すると(最後にフィードをつけないと)、error:22が出ました。error:22はフィード未設定のエラーのようです。
また、$J=X10F800と入力しても、事前に設定してあるG90(絶対座標)かG91(相対座標)によって、
G90ならX座標10mmのところへ移動(WPosのX:10mmの位置)
G91なら現在地から10mmX軸方向へ移動(+10mm右へ動かす)
となるようです。

まとめ:
実際にbCNC上で試してみました。bCNCのコマンド入力欄を一度クリックしておいて(フォーカスを与えておいて)、あとはXbox360ワイヤレスコントローラーのジョイスティックでジョグ操作。特に問題なし。順調でした。
ただ、bCNCのPendant機能があるので、わざわざXbox360ワイヤレスコントローラーを使ってまでしてジョグ操作しなくてもいいという感じです。Laserweb3の場合もスマホからホストのIPアドレスにアクセスすれば遠隔操作可能なので、bCNCとLaserweb3以外で作業する時、ペンダントがないのであれば、余っているゲームパッドを利用することはありえるのかもしれません。
とりあえず、できるということが分かったので、もし今後使うようなことがあればという感じでしょうか。

追記:「Keystrokes」を使って改良
その後、コマンド入力(特にリターンキー入力)のところを改行コード(キャリッジリターンやラインフィード)を使ってやってみましたが、そのまま改行記号を出力してしまうのでダメでした。
そして、「T」や「Single Key」の代わりに「Keystrokes」という複数のキー入力を可能にするモジュールで試してみると、それなら大丈夫でした。
この画像にあるように、前回は左側の「Range」「T」「Single Key(改行)」でしたが、改良した右側は「Range」「Keystrokes」だけで済みます。Output系のモジュールは無料利用の場合10個までしか使えないので、一つ減らすことができたという感じです。
「Keystroke」の場合、Inspector画面で以下のように設定します。
Open Keystrokes Paletteボタンでミニキーボードを表示します。そしてWhen turned ON:の欄にキーを出力したい順番で入れていきます。今回出力したい内容は「G91X10(リターン)」ですが小文字「g91x10(リターン)」でも問題ありません。
キーボードからドラッグすると、黒と白の2個のキーが出てきます。黒がキーを押す、白がキーを離すという意味です。通常なら、g(押す)、g(離す)でgの文字一つを入力したことになります。その要領で、「g91x10(リターン)」をキー入力すると、
こんな感じで長くなりますが、この「Keystrokes」を使うことで一応最後のリターンまで押すことができます。Open Keystrokes Paletteボタンのミニキーボードを使う代わりに、Captureボタンを押せば、実際のパソコンのキーボードで入力した結果が画面に出てきます。
シフトキーを押しながらキー入力するような「$」は、「shift(押す)」「4(押す)」「4(離す)」、「shift(離す)」という順番になりますが(以下)、Captureボタンでやったほうが間違わないかもしれません。

ということで「Keystorkes」を使えば、連続した文字列(リターンキーなども含め)が出力できるのでOutput系のモジュールを節約できるという感じです。前回の方法だと10個使ってしまいましたが、今回は5個で済みました。残り5個あるので、他の機能を追加することができそうです。
しかしながら、bCNCのPendant機能の方が便利なので、おそらくXbox360コントローラを使ってのジョグ操作は使用しないと思います。ちょっと残念。まあ、きっと何かに応用できるでしょう。

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