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*CNCマシンの制作記録は2016/04/10〜の投稿に書いてあります。


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2016年11月25日金曜日

CNCシールドV3.0とV3.1以上(最新版はV3.51)の違い

Arduinoボードに直接装着できるCNCシールドV3.0とV3.1以上(最新版はV3.51)の違いを書いておきます。CNCシールドがあることで煩わしい配線がすっきりして便利ですが、基本的にはArduinoボードに直接モータードライバやリミットスイッチなどを接続すれば必要ないものでもあります。とは言っても、中国製の格安CNCシールド(クローンのArduino UNOとドライバとのセットなど)があるので、つい買ってしまいます。大体はV3.0だと思うので以下のような違いを理解しておくといいと思います。
開発元であるPROTONEERのサイトに使い方や設定方法などが書いてあるので見てみるといいと思います。


主には:
CNCシールドV3.0(1000円以下):grbl0.8用のピン配列、スピンドルON-OFF制御
CNCシールドV3.1以上(2000円前後):grbl0.9用のピン配列、スピンドル可変制御
という感じです。
最新版V3.51には、リミットスイッチ端子にノイズフィルターもついたようです。
Z軸の高さ調整など行うProbe(下画像:Arduinoボード左下のA5ピン)に関してはこちらへ

grbl0.8とgrbl0.9のピン配列の違い:(追記:最新版grbl1.1の場合はgrbl0.9とピン配列は同じ)
まず、CNCシールドV3.0とV3.1以上の相違点の前に、grbl0.8とgrbl0.9のピン配列の違いを理解しておくといいでしょう。
grbl0.9からは、スピンドルが可変制御(PWM制御)となったので、Arduinoボード上のピン配列が少しだけ変わりました。以下の赤の矩形で囲んだ部分に違いがあります(grblのサイトに違いの説明があります)。

grbl0.8(上画像左)では:
ArduinoボードD12ピン:Spindle Enable(スピンドルON-OFF端子)
ArduinoボードD11ピン:Limit Z-Axis*(Z軸用リミットスイッチ端子)

grbl0.9(上画像右)では:
ArduinoボードD12ピン:Limit Z-Axis*(Z軸用リミットスイッチ端子)
ArduinoボードD11ピン:Variable Spindle PWM(スピンドル可変制御端子)

CNCシールドV3.0はgrbl0.8のピン配列に対応しているため(数年前の仕様)、もしCNCシールドV3.0でgrbl0.9(あるいは1.1)を使用する場合は配線に関して注意が必要です。CNCシールドV3.0でも配線を入れ替えることでgrbl0.9j(あるいは1.1)を使用することができます。
*Arduinoボード上では、上画像に見えるボード右端に縦に並んでいるピン0〜13(D0〜D13ピン)がデジタル入出力ピン(ON-OFF制御用)になります。しかし、3、5、6、9、10、11の6本のピン(ピン番号の頭に−がついているピン:例えば−3のように)だけはPWM出力(256段階可変出力)に設定可能です。そのため、grbl0.9以降ではスピンドル可変制御を導入したことにより、ON-OFF制御にしか設定できなかったD12ピンをPWM制御出力可能なD11と入れ替えたようです。

また、grbl0.8ではシリアル通信の速度となるbaudrateは9600、grbl0.9以上では115200になります。grbl0.8から0.9へアップグレードしたとしても、けっこう内容が変わっているので、そのままgrbl0.8のようには使えないかもしれません。
パソコン上にインストールするG Code Sender(Grblcontroller、Universal-G-Code Sender、bCNCなど )と接続後、
Grbl 0.9j ['$' for help]
コンソール画面にこのように↑でれば、Arduinoにアップロードされているgrblのバージョンが0.9jであることが確認できます。どのバージョンか確認するには、一度接続してみるといいと思います。また、パソコンにArduino IDEがインストールされているなら、シリアルモニタ機能でもコマンド送信することで確認できます(方法についてはこちらのページ中程に書いてあります)。
0.9にバージョンアップした場合は、コマンドや設定も0.8とは違うようなので、再度セッティングし直したほうが良さそうです。例えば、grbl0.8では$17=1がホーミングサイクルON設定に対して、grbl0.9では$22=1がホーミングサイクルON設定となっているので、このへんからして違いがあります。


CNCシールドV3.0とV3.1以上(最新版はV3.51)の違い:
以下は、2016年3月にaitendoで購入したCNCシールドV3.0です(モータードライバA4988を搭載済み、モータードライバについてはこちらへ)。アマゾンなどでも1000円以下で購入可能だと思います(AliExpressなら数百円)。
黄色い枠で囲んだ部分を見てみると、まず右側にSpnEn端子があります。これはgrbl0.8に対応したスピンドルON-OFF制御の端子です(grbl0.9では可変制御に改良)。そして、CNC SHIELDと製品名が書かれています。ここにはバージョンは書かれてなく、そのままCNC SHIELDとしか書いてません。このへんが、V3.0の特徴でしょうか。

それに比べ、以下がその後購入したCNCシールドV3.5です(最新版はV3.51:ブログ右側にAliExpressのリンクがあります)。価格は2000円前後(やや高い)。
V3.0でSpnEnだった端子が、SpnEn(pwm)となっています。そして製品名にもPROTNEER CNC SHIELD V3.5と書かれています。V3.5(あるいはV3.1以上)では、SpnEn(pwm)の端子名が変更になっただけでなく、ピン配列もgrbl0.9に対応しています。grbl0.8対応のV3.0と違って、ピン配列を入れ替えすることなく、grbl0.9をそのまま使えます。それから、右下の方にあるジャンパブロックが、リミットスイッチをオープン状態で5Vにするか0Vにするかを選択可能にします(このあたりの設定や説明は開発元PROTONEERのサイトに書いてあります)。
*V3.5とV3.51の違いは、主にはリミットスイッチ端子にノイズフィルターがついたことでしょうか。


CNCシールドV3.0を使いつつ最新版grbl0.9(grbl1.1も同様)を導入する場合:
安価なCNCシールドV3.0を用いて最新版のgrbl0.9を導入する人も多いと思います。以下のように配線を入れ替えてリミットスイッチやスピンドルと接続することで、特に問題なく使用することができます。
CNCシールドV3.0の右側に並んでいるピンのうち、SpnEnにはZ軸用のリミットスイッチ(Z+とZ-の両方)をパラレルに接続し、かわりにZ+(あるいはZ-)端子には、スピンドルの可変制御用端子(Spindle PWM/ドライバのTTL端子)を接続します。他のX+、X-、Y+、Y-端子には、今まで同様X軸とY軸のリミットスイッチをそれぞれ接続します。リミットスイッチは普段オープンな状態にしておき、スイッチが押されたときにクローズドになるように端子を選んで接続します。リミットスイッチの白端子には普段5Vが通電されています(プルアップ抵抗で5Vになっている)。黒端子はGND(0V)です。白と黒をショートさせると、白端子が0Vになり、リミットスイッチが入ったことを感知する仕組みになっているようです。

CNCシールド上では、各リミットスイッチには+と-(通常、X+:X軸右端、X-:X軸左端、Y+:Y軸奥、Y-:Y軸手前、Z+:Z軸上、Z-:Z軸下)がありますが、回路上ではそれら二つはパラレルに接続されているようです(Arduinoボード上のリミットスイッチ端子はひとつずつしかないので)。
念のため、ここに書いてある内容を鵜呑みにする前に、Arduinoボード(grbl0.9をアップロードしてある)のD11とD12に対応するピンが、CNCシールドV3.0のどのピンとつながっているのか、各自がテスターで確認したほうが安全だと思います。
注意点:
おそらくCNCシールドV3.0(V3.51未満)の場合は、リミットスイッチにノイズが発生するため、コンデンサーをリミットスイッチ用の端子につけたほうがよさそうです。これについてはこちらへ


grbl0.9におけるスピンドル可変制御について:
grbl0.9であれば、スピンドルの可変制御(スピード調節)が可能です。レーザーを使う場合もレーザーの出力調整が可能となります。スピンドルのモータードライバやレーザードライバのTTL端子と接続することになります(ものによってはON-OFF制御しかできないドライバもあるので、grbl0.9を使う場合は可変制御可能なドライバを使用することをおすすめします)。ちなみに、Arduino(CNCシールド)のPWM端子からは0〜5V(通常8bit:256段階、D11をtimer2にすれば16bit:65536段階)の信号が出されます。
*最新版grbl1.1の新機能レーザーモードについてはこちらへ(本家)

grbl0.9においては、
M03(スピンドルを時計回りに回転)
M04(スピンドルを反時計回りに回転)
M05(スピンドル停止)
M30(プログラム終了)

例えば、
M03 S1000
を入力すれば、スピンドルをオンにして出力100%で回転となります。Sは出力値です。
S0で0%、S500で50%、S1000で100%という感じで出力調整可能です。
スピンドルを停止する場合は、
M05 S0
などと入力するといいと思います。
終了する場合は、
M30
がGコードの最後にきます。

grbl0.8まではスピンドルON-OFF制御だったので、grbl0.9を使用するならMコードも覚えておいたほうがいいと思います。


CNCシールドを使うまでの準備や設定などについて:
CNCシールドをArduinoボードに装着したからといってもすぐに使えるわけではありません。以下のような準備が必要です。
・Arduino IDE(Arduinoにプログラムするためのソフト)をPCへインストール(本家サイトの説明
   *クローンのArduinoの場合はシリアル通信用のドライバが別途必要な場合もあります。
   *HexUploaderやXloaderを使う場合はArduino IDEは不要ですが、元々Arduinoを使っているなら、IDEを使ってアップロードしたほうが簡単かも(シリアルモニタで簡単なGコードを送信することも可能なので)。
・Arduino IDEを使ってArduinoボードにgrbl0.9をアップロードする(方法はこちらへ
・Gコード送信ソフトをPCにインストールする(ここ、もしくはここ、あるいはここ
・Gコード送信ソフトを用いてCNCマシンの各種設定をする(ここ
・CNCシールド上のモータードライバの電流制限設定をする(ここ
・CNCシールド(V3.51未満の場合)のリミットスイッチ端子にノイズフィルタ(コンデンサ)をつける(ここ
・電源、モーターやリミットスイッチをつないで試運転する(ここ、あるいはここ
という感じでしょうか。

関連:

2016年5月1日日曜日

CNCマシン:リミットスイッチ/ホーミングのトラブル(無事解決)

追記:
*リミットスイッチの配線については、GrblサイトのWiring Limit Switchesに追記されたので参考にするといいと思います。ノイズフィルターの有無、ノーマルオープン/ノーマルクローズドなど画像付きで詳しく書かれています(英語)。

G-Code-Senderは、以前書いたようにbCNCを使うことにしました。そこでCNCマシン本体にせっかくつけたリミットスイッチを確かめようと実験開始。bCNCで$$を入力し設定を確かめて、リミットスイッチを使う設定$21=0を$21=1にして動かしてみました。しかし、動かすとなぜかすぐにロックされてしまいました。
bCNC画面のTerminalボタンで、コンソール画面にすると、以下のようなメッセージ。

ALARM: Hard limit
[Reset to continue]

再度Control画面に戻り、画面左上にある以下の「Reset」と「Unlock」で解除。
何度やっても、動かした瞬間にリミットスイッチが反応しているようで、まったく先に進みません。CNCマシン本体をいろいろ調べてみました。Shapeoko wikiにもリミットスイッチはノイズを拾いやすいからシールド線を使うといいと書いてあったのを思い出し、たしかにモーターの近くを線が通っているし、シールドなしのケーブルを使っているのでそういうノイズの問題かな?と、またオヤイデ行かないといけないのかなと思いながらもケーブルをたどるように調べてみました。しかし、最終的にはCNCシールドのリミットスイッチをつなぐ端子でおかしなことが起こっているというのが分かりました。
使っているCNCシールドはV3.5なので、grbl0.9のピン配列に対応しています(V3.0の場合はZ limit端子がArduinoボードのD11からD12に入れ替わっているので注意、詳しくはこちらへ)。
上の写真のように、CNCマシン本体からのリミットスイッチ線を外し、かわりに緑色のジャンパワイヤをZ limitのZ+(5V)に接続しつつ、白いジャンパワイヤ(手でもっているだけで何にも接続されていない)をちょっとつけるだけで、そのノイズに反応してリミットスイッチが入ってしまうという現象。試しにテスターで計測しながらやってみると、たしかに5Vが外乱(白ジャンパワイヤ)によって1~3Vくらいまで下がってしまう。それで通常HIGH状態がLOWを瞬間的に検出して反応してしまうみたい。
なんでこんなに敏感すぎるんだ?じゃあ、コンデンサでもかましてみたほうがいいかな?と思って、ちょっと検索してみると、やっぱりこのようなリミットスイッチのノイズ問題はよくあるそうです。その対策としてシールド線を使うとか安物ではなくノイズに強い部品にするとかいろいろあるけど、手っ取り早いのがやはりコンデンサーをつけるというのが、instructablesにのってました
そこでは0.47uFのコンデンサーをArduinoボード上のリミットスイッチ用の端子(grbl0.9の場合、D9、D10、D12)につけるといいと書いてあります。ためしに手持ちのコンデンサーをつけてみることにしました。
こんな感じ↑で、CNCシールドV3.5に電解コンデンサー3個を直づけ(ちょうどArduinoボードD9、D10、D12の真上の端子とGND)。
これで動かしてみました。bCNCでGコードを入力。$21=1にしてHard limitをオンにしておきます。
Control画面の矢印で前後左右上下に動かしてみると、リミットがかからずちゃんと動きます(感動)。なるほど、やはり何らかのノイズがコンデンサーで解消されたというわけです。


ホーミングサイクルにチャレンジ
そのまま$21=1にしてHard limitをオンにして、今度はホーミングサイクルにチャレンジ。
しかし、、、動き始めましたが、途中で止まってしまいました。一歩進んだけど、また壁にぶちあたりました。
何が原因なんだろう?といろいろ調べてみたり、設定を変えてみたりしました。

grbl0.9にはホーミングの設定がいくつかあります(grblサイト参照)。
・$22:Homing cycle bool
  ホーミングサイクルするかどうかの設定(する場合$22=1)
  ホーミングサイクルによって、Z軸、X軸、Y軸、(A軸)という順番でゼロ地点設定
  そのためにはリミットスイッチを最低各軸の+側につける必要あり
  $23によってホーミングの方向を変更可能(通常各軸+側)
・$24:Homing feed mm/min
  ホーミングサイクルで最終的に座標ゼロポイントを決定するときの速度設定
  かなり遅めにして少しずつ進む感じ
  25mm/minくらい
・$25:Homing seek mm/min
  ホーミング開始後、各軸のリミットスイッチを探しだすときの速度設定
  慎重すぎて遅すぎると時間がかりすぎるので、スイッチをなぎたおさないくらいの速度
  600mm/minくらい(最終的には300に下げました)
・$26:Homing debounce ms
  ホーミングサイクルによってリミットスイッチを押す際のチャタリング/デバウンス防止のためのディレイ時間設定
  5〜25ms(最初250msになっていました)
・$27:Homing pull-off mm
  ホーミングサイクル後にリミットスイッチから事故防止のため少しだけ離れておく距離
  3〜5mm

と、こんな感じであります。

まずは、リミットスイッチのノイズがなくなったので、即停止はなくなったのですが、以下のような感じで止まってしまいます。

・Z軸+リミットスイッチを探しに上にあがる。
・Z軸+リミットスイッチを押す
・Z軸一旦少し下がる
・再度ゆっくり上昇(多分$24のHoming feedの速度で)
・また少し下がる(多分$27の5mm分)

ここまではいいのですが、次の行程でつまづきます。
・XとY軸が+方向に向かって同時に動き始める
・それぞれリミットスイッチを押す
・それぞれ少し戻る
そして、ここで止まる

おそらく次はZ軸の動きから察すると、ゆっくりHoming feedでゼロ地点を設定しに動くはずですが、なぜか止まります。またノイズなのかなとも思ったりして、いろいろ検索してみましたが、解決できるようなネタは見つかりません。
リミットスイッチにもコンデンサーつけてみたり、Y軸片側のモーターだけで駆動させてみたり。
なんとなくモーターに負荷がかかっているようにも見えるので(送りネジとガイドレールの平行がとれていなくて窮屈になっているとか)、ドライバが一時的にシャットダウンしているのかと思ってみたりして、それでマイクロステッピングを1/8から1/4に変えてみたりしてみました。


コンデンサー付け替え
いろいろやっているうちに分からなくなってきて、先ほどつけたノイズ対策のコンデンサーを見てみると、0.47uFなのに47uFをつけていることに気がつきました。容量がデカすぎるけど、つけたことによって一応ノイズは消えたわけだし大丈夫だろうと思いましたが、もうちょっと他のコンデンサーがないか探してみると、1uFのコンデンサー一袋が見つかったのでためしに付け替えてみました。
こんどはこんな感じ。コンデンサーも小さくなりました。同じようにArduinoボードD9、D10、D12、GNDの真上の部分です。0.47uFに対して1uFなのでまあまあ近い。
念のためと思ってつけたリミットスイッチのコンデンサーも外してしまいました。この3つで勝負。
それと、上記に書いたgrbl0.9ホーミングの設定値も少し変えてみました。

主には、$24=30、$25=300、$26=25、$27=5、そしてマイクロステッピングは1/4。
さて、ホーミングボタン(Home)を押すと、
まずは、Z軸が動き始めました。そしてX軸、Y軸です。速度をちょっと変えたので、なんとなくいい感じ。それで、問題のXとY軸のHoming feed速度で動く部分(最初600でしたが300に下げたことで負荷が下がったのかも)。おお、ゆっくり動き始めした。このままいけるかな?と息をのんで見守っていると、なんとか最後まで無事ホーミングサイクルが終了しました。エラーなしです。思わずコンソール画面を見てみました。
偶然なのかなんなのか分かりませんが、ようやくホーミング達成(感動)。

追記:

AliExpress.com Product - 3D Printer Parts Limit Switch End stop for CNC 3D Printer RepRap RAMPS 1.4 Board Mechanical Limit Switches Printing Accessories
リミットスイッチ6個セット、324円(送料込み)。
このようなノイズキラー付きのリミットスイッチを使えばトラブルが少なくなるかもしれません。


ホーミングサイクルの流れ
・XYZ軸の+側(右、奥、上)にリミットスイッチ(この場合ホームスイッチと呼ぶのかも)をつける。
 *grbl0.9ではZ+端子とSpinEn端子が入れ替わったので、CNCシールドV3.0を使う場合は、Z+リミットスイッチをSpinEnへつなぐ。Z+とZ-は内部でパラレルにつながっているので、Z-リミットスイッチもSpinEnにつなぐ(詳しくはこちらへ)。
・デフォルト$21=0(リミットスイッチ:オフ)のままでも構わない。
・$22=1にしてホーミングサイクル機能をオンにしておく。
・$24〜$27は上記のような数値にしておく。場合によっては少し遅めにする。
・あとは$Hをコマンド入力して(あるいはHomeボタン)ホーミングサイクルを開始する。
・最初にZ軸がリミットスイッチ方向に動き出しマシン原点を見つける。つぎにXY軸も同じように原点を探し出して終了。これでリミットスイッチがある箇所、右奥上がマシン原点(0,0,0)となる。最終停止位置は、$27で設定した値分だけ戻った位置になり、そこで終了(ホーミングサイクル中に各リミットスイッチを押すけれども、S21=1でHard limitがオンになっていても関係なく動き続ける)。

この画面↑でも分かるように、右側のX-Y平面上で、きちんと右上に矢印と現在位置が重なりました。原因はコンデンサーなのか、設定値なのか分かりませんが、なんとかここまで辿りつけました。
これでようやくゼロ地点設定可能となったので、思うように操作できそうです。
というのが、今日の収穫でした。ここまで来るのにかなり疲れました。
あとで設定値などを変えてみてどこが原因だったのか究明したいと思います。途中試行錯誤していた段階でも、速度を変えると動き始めたりしたので、適度な速度設定などがもしかしたら必要なのかもしれません。当然マシンによっても違うので、調べても最適な値は分からないのかもしれません。

ちなみにホーミングが成功するまでは、以下のように現在値と原点がずれた感じになっていました。
追記:
このずれは、現在地をWPosのリセットをすることで解消できます。G92X0Y0Z0のGコードを入力することで現在地を原点(加工原点)にセットすることができます。あるいは、bCNCならX=0、Y=0、Z=0ボタンで各軸ごとに、現在地を0に設定できます。

このままでも作業できないわけでもないのですが、やはりせっかくリミットスイッチもつけたことだし、ホーミングが機能しないと、なんとなく気持ちが悪い。

ということで、ホーミング直後の状態。右奥が原点です。見た目は前から特に変わっていません。
完成目標は4月中としていたので、ぎりぎり予定通りという感じです(まだ少し作業は残ってますが)。まあ、とりあえず一段落つきました。

作業エリア940x740mmの3軸CNCマシンとしてこの段階で、
Grbl0.9j+bCNC:Mac対応フリーウェア
ボールネジ+リニアレール一式:37000円
ステッピングモーターNEMA23(4個):9000円
アルミ構造フレーム材料+ネジ類:12000円
Arduino Uno:3000円
CNCシールドV3.5+モータドライバDRV8824(4個):3000円
配線材料+ケーブルドラッグチェーン:6000円
合計約70000円くらいかかりました。
予算の半分はボールネジ+リニアレールという感じ。MakerSlide、V-Wheel、タイミングベルトなどにしていれば、50000円くらいで済んだかもしれません。
その他:
レーザーモジュール5.5W(購入済み:17000円)、トリマ300W(手持ち:10000円くらい)、DC24V/7A電源(手持ち:5000円くらい)
という感じです。
使用工具など:
卓上マルノコ、小型ボール盤、ジグソー、ハンダゴテ、ホットボンド、各種タップ、各種ドリルビットくらいです。


追記:
その後、ドライバ(DRV8825)のマイクロステッピング設定を1/4から1/8に戻してホーミングしてみましたが問題ありませんでした。
ついでに、以前サンプルで拾った星形の.ngcファイルを読み込ませて実行してみました。
ホーミングでマシン原点を出してから、作業エリアの中央あたりに移動させて、そこをWPosの原点にしてから実行してみました。まだトリマはつけてないですが、MDFを3回パスで削るファイルのようで、きちんと3周して元の定位置に戻りました。もうそろそろCNCルーターとして使えそうという感じが見えてきましたが、まだレーザーについては後回しになっています。


続き:合板の初カット

2016年4月23日土曜日

CNCマシン:制作中11(配線作業その2)

前回のZ軸裏の部分が大体できました(Z軸につくレーザー+FAN+LED+EXTRAの合計8線はまだ)。結束バンドで力が加わりそうなところはブラケットといっしょに固定。ケーブルドラッグチェーンが垂れる部分をLアングルで支える部材を付け加えました。これで、正面から見れば、ケーブルドラッグチェーンはX軸のちょうど真裏で動くので目障りではありません。
まあ、それなりにすっきりしました。けっこう時間かかります。ケーブルの取り回しを考えて、そのための小さなブラケットをつくり、細かい作業が多いです。8芯ケーブル2本が取り付くピンソケット部分とケーブルドラッグチェーンに入る手前の部分は、いちおう結束バンドで押さえておくことに。結束バンドを通すために、ピンソケットがついている短いアングルはスペーサーで少し浮かしてあります。
その場その場で解決しながらつくっているので、あーでもないこーでもないと考えている間に時間がたってしまいます。しかもブラケットが取り付く穴を本体にもあける必要があるので、いちいち分解しては、ボール盤へ持って行き作業をする感じです。

つぎは、この↑部分。ここは前回の線+X軸モーター+X軸リミットスイッチで、合計24線ケーブルドラッグチェーンを通ります。8芯ケーブルなら3本ですが。
ここは、前回より大変そうです。まだ、どこに何を配置するか決まっていません。だいたい以下三つがここに集中しています。
・前回のX軸裏ケーブルドラッグチェーンを通ってきた8芯ケーブル2本の着地点コネクター
・X軸モーターとX軸リミットスイッチの端子をまとめたコネクター(合計8線)
・つぎのケーブルドラッグチェーンの入り口(8芯x3本)
あまりスペースもないのでまた新たなブラケットを付け加えなければいけませんが、どこにどのようにつけようか思案中です。必要に応じて、既存部品の改造もでてくるかと思います。そうなると、また分解して穴あけし、組み立て状態を見るという繰り返しになります。

次:配線作業続き

2016年4月20日水曜日

CNCマシン:制作中9(リミットスイッチ+配線計画)


リミットスイッチXYZ軸用(合計6個)つくりました。左からX軸用、Y軸用、Z軸用。フレーム外部に取り付けるものは大きめですが、内部に取り付けるものはスペースが限られているのでかなり小さいです。マイクロスイッチの大きさが13x6.5x5mmで、アルミLアングルを加工したものにM2ネジで固定してあり、本体へはM3ネジで固定します。
注文したケーブルドラッグチェーンがまだ届かないので、配線作業はまだこれからです。本体をX軸、Y軸、Z軸に分解したときに配線も脱着可能にするために各部にコネクターも必要です。配線作業もけっこう手間がかかりそうです。
当初は、XYZ軸のリミットスイッチをパラレルにつないで一組のプラスマイナスの線に集約しようと考えていましたが、grbl0.9では、それぞれ別々に認識してくれるようなので、CNCシールドまで合計12本の線で引っ張ってくることになります。

追記:
Arduinoボードのピン割当を見てみると、XYZで3端子+GNDの合計4端子あればいいようです。つまりX+とX-はパラレルにつながっているということです。YやZも同じ。ということで、12本が4本で済むはずです。


配線計画
CNCマシン本体Y軸右手前(Y-のリミットスイッチを基準点とすると)からの線の最短道のりは以下のようになるので、
X+2線:1.2m
X-2線:2.2m
Y+2線:1.2m
Y-2線:0m(基準点)
Z+2線:2.4m
Z-2線:2.4m
最短でも合計9.4m。
しかし、Y-の基準点からコントロールボックス(CNCシールドや安定化電源)までの線もあるので、それぞれに0.5m延長させると12.4mとなり、リミットスイッチだけでも約15m分は2本線ワイヤーを買ってこなければいけません。

そのほか、
・ステッピングモーター
  X軸4線:1.2m
  Y軸左4線:1.0m
  Y軸右4線:0m(基準点)
  Z軸:4線2.4m
・レーザーモジュール
  LD2線:2.4m
  ファン2線:2.4m
  TTL2線:2.4m

スピンドル先端にLED照明もつけたいけどそれは後回し(というか2線余分につけておけばいい)。
ワイヤーの種類や長さ、コネクター端子類、そしてスイッチ類などいろいろあるので、一度きちんと配線計画の図面を描いて整理してみないとダメですね。そのあとに秋葉原に行く感じですね。

次は配線計画へ

2016年4月19日火曜日

CNCマシン:制作中8(XY軸接合部+リミットスイッチ)

X軸とY軸の接合部分を改良していました。前回のやり方だと最終的な平行や直角の調整のとき、アクセスできないネジがあったので、ワンクッションはさんだ部材を付け加えることで解決しました。これで組み立てや分解、そして調整も楽になります。

まずY軸のスライダー部分です。線対称的に奥にも同じY軸のスライダーがあります。この上にX軸がまたがるようにのります。X軸からすれば移動する土台みたいなものです。上面は穴だらけ。中央4つの穴は前回の失敗穴です。今回は使いません。


上方↑にX軸が見えます(木のブロックで持ち上げています)。X軸の端部には下からアルミ板をつけて逆Tの字型の足をつけました。これが今回付け足した部品です。このままX軸をY軸に降ろして、ネジをしめるだけです。前回は気をきかせて一部下から差し込むネジをつかっていましたが、今回は全部上から差し込むネジに変更しました。この状態であれば、Y軸はスライダー含め固定されており、その固定された状態で上からX軸をのせることができます。またX軸の高さをもっと高くしたい場合には、この部分にスペーサー的な部材を挿入すればいいと思います。

こちら↑は、X軸反対側のモーター部分。カップリングの下に見える極低頭ネジの部分が前回一番の問題でした。ネジ頭は他の部品に干渉しないのですが、スペースがせまいため締めにくい。いったんモーターマウントを外してから締めないといけません。モーターマウントはすぐに裏のネジを外せばとれるようにしておいたのでそれほど問題ではないのですが、それでもベアリングユニットにすこし重なってしまったので、六角レンチが入りにくいかんじです。それで以下のように既存の六角レンチをグラインダーでカットして短くしました。
奥の六角レンチが既存のもので、手前がカットして短くしたものです。高さが約13mm。それでも締めにくいのですが、少しずつでも確実に回すことはできるという感じです。作っていると、どうしてもこういった例外的な部分がでてきたりします。今回は、これでいちおう解決したことにしました。

前回はひとつの部材でX軸とY軸を固定しようと材料数を減らしたために構成はシンプルになったのですが、かえって組み立てや調整がしにくい仕組みになっていました。なんか地味な作業でしたが、この部分はマシンの動きや精度において重要な箇所なので、いちおうきちんと作り直しておきました。一枚部材が増えたことから、調整の幅も増えたという感じです。本調整はモーターを動かしながらとなるので、もう少し先です。

この段階で、Y軸片側を手でスライドさせてみましたが、かなり剛性があるみたいで、反対側の対となるY軸にはほとんどブレがありませんでした。ベアリングの入ったスライダーとレールの場合、動きが滑らかなだけでなく、あそびがほとんどなくても動くようなので、Y軸ではステッピングモーターを片側だけにしても大丈夫そうです(いまのところ2個使う予定ではありましたが)。逆にモーター2個だと、同期が崩れた場合問題となってしまいます。このことも実際モーター試運転のとき試してみます。

これでXYZ軸のおおまかなつくりは完了した感じです。あとはもう少し細かいところ。ということで、試しにリミットスイッチ部分をつくってみました。
これはX軸端部のリミットスイッチです。
注文したマイクロスイッチが思ったより小さく(13x6.5x5mm)、板バネの移動量も少ないので少し折り曲げました。スイッチが押されても多少惰性で動くと思うので、ある程度のあそびがあったほうがいいはずです。30x30mm t=3mmのLアングル(また手持ちスクラップから)をジグソーで切ってスイッチのサポート部材をつくりました。止めてあるネジはM2です。LアングルのほうにM2タップをきってあります。こんな感じで、X軸の両端とY軸の前方端部はいけると思います。その他の部分は、多少違うかたちにしないと固定できないので、また後日考えます。

続き:リミットスイッチ+配線計画

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